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◆絵画・彫刻などと違う馴染みのない折加美という新しいアート◆

絵画や彫刻も最初は、木・土・石等の身の廻りのもので描いたり、削ったり、丸めたりして始まったと思う。
それがいつからか「こうしてはいけない」とか「これが絵画・彫刻」だという枠組みを決めたのではないだろうか?
その方が評価しやすくまとめやすいからです。私は折ることを基本に生活日用品を使用し、人と人の心が折合わさり、平等で平和な生活を願って、干支作品をつくりはじめました。 特に畳ゴザとジュータンにこだわり、折るという技法で紙という概念にとらわれず、人の生活を表現したいのです。生活の中で生まれ、生活の中で学び、生活の中で育ち、生活の中の技術が幾つも集まって誕生した折の造形『折加美』です。


折加美(おりかみ)の原点は、折紙からです。
菅原神社の初詣の手伝いをしている時、子供の頃に父より教わった折紙を基本に、その年の干支を折り、元朝参りの記念品として差し上げました。
毎年毎年試行錯誤しながらその年の干支を創作し続け、気が付いたら12年経っていました。1990年、十二支の完成を記念して、使い古されたカーペットで制作した乗馬が地元(当時いわき市)の美術展に出品し、最高賞を受賞しました。「小さな小さな積み重ねが大きな希望と勇気を与える」このことが私にとって脳天に突き刺さるほどの教訓となりました。この時、人型が創作され自分の探し求めていたモノを見つけた思いがしました。「人が折れた、何かが加わる。そして美しく旅立つ、人と人の折りが相協力しあう」それが社会の美しさなのではないでしょうか。つまり、折って・加えて・美しくの折加美は、物を折る事は無論、心が折合わさり愛情が加わり社会が美しくなるという事をモットーに「折加美」と命名した由来です。


第19回いわき市民美術展 市長賞受賞
「乗馬」
サイズ(H150×150×45cm)
素材(四畳半のカーペット・紙・木)
※クリック拡大します。


十二支折加美シリーズ(亥)
「ベルリンの壁突破」
サイズ(H70×45×70cm)
素材(四畳半のカーペット・紙・木)
※クリック拡大します。

折紙を折りたいのではなく折りの方法をひとつの技法として活用しています。
私が造形の素材に生活日用品のカーペットや畳ゴザにこだわる理由として、毎日毎日踏み付けられ文句ひとつ言わない。それどころか疲れた体を包み、安らぎと明日のエネルギーを与えてくれます。私は、そんないつも人の身近にある素材、誰もがなじみのその素材を立たして夢と希望に向かって走らせようと決意しました。 ベルリンの壁突破は当時、東西ドイツを分断する厚い壁が自由と平等を求めてついに壊され、国が一つになった事実です。その自由と統一を求める市民の勢いはまさに「猪突猛進」亥が突進するかのような勢いで壁がぶち破れた事を形にしたものです。


清里村は私を生んだ。いわき市は私にモーニングコールをしてくれた。
フランスは私に遊びにおいでと手招きしてくれた。
「折加美」の制作活動を始めて2〜3年目位の頃、フランス政府公認の美術団体が日本に支局を開設するとのことで資料が届き参加の要請がありました。
半信半疑で参加しましたが、それが、美術の時間に習ったあの「落ち穂拾い」のミレーの偉業を称えたフランス政府が公認した美術団体「ミレー友好協会」だったのです。
自然を愛し、自然に溶け込み、自然の中での人間愛、自由、平等、博愛、平和を求めたミレーの精神は、私の創作理念と共通するものがありました。
小学校の卒業文集に、小生意気に平和な世界を創るのだと書いたような気がします。
それがこのような形で結ばれるとは自分自身驚きました。


フランスミレー展協会賞受賞
「おなかま」
サイズ(H80×55×55cm)
素材(二畳のゴザ・カーペット
・石膏ボード・木)
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